「育休中でもふるさと納税をしたいけれど、収入が変わった今年は、いくらまで寄付していいのか分からない。」
「手当を年収に入れて計算して、損をしたくない。」
そんなふうに思っていませんでしたか。
答えは、育休中・産休中でもふるさと納税はできます。
- 条件は、その年に休業前の給与やボーナスがあること
- 育児休業給付金や出産手当金は、年収に入らない
- 手当を入れない分、上限額は下がる
- 寄付は、計算結果の8割〜9割まで
この記事では、ママ・パパ向けに、損しない年収の目安と3ステップの上限額の計算方法、休業中の家計が助かる返礼品の選び方までまとめました。
先に上限の目安だけ確かめたい人は、シミュレーションからどうぞ。
\ 先に、今年の上限の目安を確かめる /
自分が寄付できるか知りたい人は、休業前の給与があれば寄付できる理由へ。
上限額を自分で出したい人は、3ステップの計算方法へ。
減った枠で何を選ぶか迷う人は、買い出しが減る返礼品の選び方へ。
育休中・産休中のふるさと納税はできる?休業前の給与があれば寄付できる

ふるさと納税ができるかどうかは、休んでいるかどうかではなく、その年の1月1日から12月31日までに、会社から給与をもらったかで決まります。
休業に入るまでの給与や賞与があれば、寄付できます。
1年を通して給与がない場合は、メリットがありません。
自分がどちらに当てはまるか、次の2つで見分けます。
その年の1月から休んでいる人は、メリットなし
1月1日にはもう産休・育休に入っていて、12月31日まで復職せず給与も出ない場合、ふるさと納税のメリットはありません。
ふるさと納税は、寄付額のうち2,000円を超える部分が、所得税と住民税から差し引かれる制度です(国税庁タックスアンサー No.1155)。
差し引く税金がなければ、寄付した全額が自己負担になります。
年の途中で休業に入った人は、働いた期間の給与の分だけ寄付できる
7月など年の途中から産休に入った場合は、1月から休業開始までの給与に税金がかかるので、寄付できます。
年収は働いた期間の分だけになるので、フルタイムで働いた去年より、上限額は大きく下がります。
去年の感覚で寄付すると上限を超えて損をするので、今年の給与で計算し直してください。
寄付できるかの見分け方
- 1月から休業し、年内に給与なし:メリットなし
- 年の途中で休業:働いた期間の給与の分だけ寄付できる
- 上限額:去年ではなく今年の給与で計算
育児休業給付金・出産手当金は「年収」に入らない

育休中のふるさと納税で、いちばん多い失敗は年収の数え間違いです。
育休中にもらう手当や給付金は、税金の計算上の「年収」に入りません。
入れて計算すると、本来より高い上限額が出てしまい、1万円以上損をすることがあります。
年収に入らない「非課税」のお金
次の手当や給付金は税金がかからない非課税のお金で、ふるさと納税の上限の計算に入れません。
上限の計算に入れない非課税のお金
- 出産育児一時金(出産時に支給される原則50万円。2023年4月から。厚生労働省)
- 出産手当金(産休中に健康保険から出るお金)
- 育児休業給付金(育休中に雇用保険から出るお金。厚生労働省は育児休業等給付を非課税と案内しています)
- 出生後休業支援給付金(両親がともに14日以上育休を取ったときに、最大28日間、育児休業給付金に13%が上乗せされる給付金。非課税)
どれも給与ではなく手当なので、計算から外します。
年収に入る「課税対象」のお金
計算に入れる年収は、会社から支払われた次のものです。
- 1月から休業開始前までの月給(額面金額)
- 賞与・ボーナス(額面金額)
- 復職後の給与(年内に復帰した場合)
使うのは手取りではなく、税金や保険料が引かれる前の総支給額です。
源泉徴収票の「支払金額」の欄がこれに当たります。
手当まで足すと、上限を超えた分は全額自己負担
たとえば、働いた分の給与が150万円、育休の給付金が150万円だったとします。
正しい年収は150万円ですが、手当を足した300万円で計算すると、上限の目安が2万円近くも高く出ます。
その金額まで寄付すると、超えた分は控除されず、自治体へのプレゼントになってしまいます。
手当は足さない。
これだけ覚えておけば大丈夫です。
育休中のふるさと納税で損しない年収の目安

「育休中のふるさと納税は意味ない?」と迷う人は、上限額がいくらになるかで決めるのが近道です。
目安は、上限額が7,000円前後に届くかどうかです。
自己負担の2,000円を引くと、返礼品として受け取れるのは実質5,000円分。
手間とのバランスで、ここが一つの線になります。
上限が7,000円前後より少ないなら、無理にしなくていい
独身で給与収入だけの場合、各社のシミュレーションでは、年収150万円で上限はおよそ8,000円〜1万円前後です。
これより年収が低いと上限が数千円になり、返礼品1つ分に届かないこともあります。
ここでいう目安は、独身・給与収入のみで控除がない場合の概算です。
扶養家族や医療費控除があると下がるので、最終的にはシミュレーションに今年の数字を入れて確かめてください。
住民税が非課税になる収入だと、控除を受けられず、寄付が全額自己負担になります。
給与だけの単身なら、2026年度の住民税の非課税ラインは給与収入110万円前後です。
自治体や家族構成で変わるので、お住まいの市区町村の案内も見ておくと安心です。
上限が1万円を超えるなら、休業前の給与の分を活かせる
上限が1万円以上あるなら、実質2,000円で8,000円分以上の返礼品が届きます。
年の前半にしっかり働いた人や、ボーナスをもらってから休業に入った人は、このケースが多くなります。
寄付するかを決める目安
- 上限が7,000円前後より少ない:無理にしなくていい
- 上限が1万円以上:休業前の給与の分を活かせる
- 住民税が非課税:寄付は全額自己負担
育休中・産休中の上限額は3ステップで計算する

計算は難しくありません。
手元に明細を用意して、次の3ステップで進めます。
上限額を出す3ステップ
- ステップ1:今年の給与明細の用意
- ステップ2:1月から12月の額面給与とボーナスだけを合計
- ステップ3:医療費控除があるなら、上限をさらに下げて計算
- 仕上げ:計算結果の8割〜9割まで
ステップ1:今年の給与明細を用意する
まず、今年受け取った給与明細を全部そろえます。
年末以降なら、源泉徴収票でも構いません。
WEB明細が見られなくなっていたら、会社の総務担当に「ふるさと納税のために、今年の課税支給の累計額を知りたい」と聞くとスムーズです。
ステップ2:1月から12月の額面給与とボーナスだけを足す
足すのは、1月1日から12月31日までに支給される給与とボーナスの総支給額だけです。
- 毎月の給与の総支給額
- ボーナスの総支給額
この合計が、今年の年収です。
この数字を、ふるさと納税サイトの詳細シミュレーションに入力します。
ステップ2の補足:源泉徴収票がまだ手元にないときは、見込みで出す
源泉徴収票は年末か翌年に出るので、寄付する時点では手元にないのが普通です。
その場合は、休業に入るまでの給与の月額に働いた月数を掛け、賞与の見込みを足して、概算の年収を出します。
たとえば、月給25万円で6月まで働き、賞与が50万円なら、25万円×6か月+50万円=200万円が見込みの年収です。
この数字で上限額を出し、次のステップ3で余裕を持たせます。
ステップ3:医療費控除があるなら、上限をさらに下げて考える
出産した年は、分娩費用や妊婦健診で医療費が多くなりがちです。
年間10万円(または総所得の5%)を超える医療費で医療費控除を受ける予定なら、ふるさと納税の上限は通常より下がります。
出産育児一時金などで補われた分を引いた実際の負担額を、シミュレーションの医療費控除欄に入れます。
仕上げ:ギリギリを攻めず、計算結果の8割〜9割に抑える
シミュレーションで上限3万円と出ても、きっちり3万円寄付するのはおすすめしません。
年収の見込みが少しずれたり、社会保険料の控除額が変わったりするだけで、上限は動くからです。
特に育休中は計算が複雑になりやすいので、結果より少し手前で止めておくと、自己負担を2,000円で済ませやすくなります。
源泉徴収票を使って自分の上限額を確かめる手順は、こちらの記事でくわしく確かめられます。
上限の目安が出たら、次は買い出しが減るものから選ぶのが近道です。
楽天ふるさと納税の「日用品」の一覧から探せます。
\ 3ステップの数字を入れて、今年の上限を出す /
育休中のふるさと納税で気をつけたい、住民税・世帯・育休明け

上限の計算のほかに、育休中の人がつまずきやすい点が3つあります。
前年分の住民税は、育休中も払う
住民税は前の年の所得にかかるので、育休中でも、前年に働いた分の住民税の支払いは続きます。
ふるさと納税の控除(住民税が減る分)は、寄付した翌年の6月から始まります。
今の生活費が楽になるというより、来年以降に払う税金を先に調整する形です。
復職後の税負担を軽くする準備と考えると分かりやすくなります。
夫婦・世帯で、誰の名義で寄付するかを考える
自分の上限が低い年は、収入のある配偶者の名義で寄付する方法があります。
上限額は、夫と妻それぞれの年収で別々に決まります。
妻の名義で手続きする場合は楽天ふるさと納税は妻のアカウントでOK?、決済のカードの名義が気になる場合はふるさと納税は家族カードで決済していいの?で整理しています。
育休明けの年は、復職後の給与で上限が決まる
復職した年は、復職後の給与がその年の年収に加わるので、上限は前の年より増えます。
復職してから、増えた分の枠で寄付する方法もあります。
復職後の枠で寄付するなら、楽天の寄付の期限(12/31と1/10)を先に確かめておくと、間に合わずに枠を残す心配がありません。
減った枠で選ぶ返礼品は、買い出しが減るものから

上限が下がっても、選び方しだいで満足度は大きく変わります。
休業中の生活で困るのは、重い荷物と、ご飯を作る気力です。
高級食材より、今の不便を減らしてくれるものを選びましょう。
重い荷物が玄関に届く、日用品とお米
赤ちゃん連れの買い物で大変なのは、お米、飲料、トイレットペーパー、おむつのかさばるものです。
返礼品なら、玄関先まで届きます。
トイレットペーパーやティッシュは、数か月分がまとめて届くので、収納場所を決めてから申し込むと安心です。
おむつは、赤ちゃんの成長が早いので、今のサイズより一つ上のサイズ(SやMなど)を選んでおくと、サイズアウトの心配が減ります。
お米は、毎日必ず食べるので、限度額の枠が余っているときに選んで間違いありません。
洗米を選べば、研ぐ手間も省けます。
楽天ふるさと納税の「おむつ」・「トイレットペーパー」・「お米」の一覧から、そのまま選べます。
「今日は作れない」日の、温めるだけのおかず
子どもが寝ない日や、へとへとの夜は、湯せんやレンジで温めるだけのおかずが助けになります。
冷凍ハンバーグは、焼くだけで子どもも大人も満足できるメインです。
個包装を選べば、必要な分だけ解凍して使えます。
離乳食のストックで冷凍庫がいっぱいの人は、申し込み画面で発送時期を選べる商品を探し、時期をずらして届くようにしておくと、冷凍庫が足りなくなる心配がなくなります。
楽天ふるさと納税の「ハンバーグ」・「レトルト」の一覧から、そのまま選べます。
上限が少ない人は、5,000円以内で1つ
上限が1万円〜2万円前後なら、寄付額5,000円以内の返礼品から、使いたいものを1つだけ選ぶ手があります。
「寄付金額:〜5,000円」で絞り込むと、タオルのセットやお試しサイズのお米など、少額でも選べる返礼品が見つかります。
毎月少しずつ届いてほしい人は、定期便も選択肢です。
お米5kgを毎月届ける、といった形なら、重い買い物を何か月も減らせます。
楽天ふるさと納税の「5,000円以下」・「定期便」の一覧から、そのまま選べます。
お米の定期便を3回・6回・12回のどれにするか迷ったら、総額で比べたランキングで、わが家に合う回数を選べます。
育休中のふるさと納税のよくある質問

育休中は、ほかの人が気になる点も同じように出てきます。
ここでは、よくある疑問に短く答えます。
Q1. 夫が育休中の場合も、ふるさと納税はできますか?
はい、できます。
夫でも妻でも、考え方は同じです。
休業前の給与やボーナスがあれば寄付できて、育児休業給付金は年収に入りません。
Q2. 妻が育休中のとき、夫の名義で寄付してもいいですか?
はい、夫に十分な収入があれば、夫の名義で寄付できます。
妻の上限が低い年は、夫の上限の枠で寄付できます。
返礼品の送り先は、自宅で問題ありません。
アカウントの手順は楽天ふるさと納税は妻のアカウントでOK?で紹介しています。
Q3. 産休に入る前に寄付すると、どうなりますか?(6月や9月から産休の場合)
その年の上限は、休業に入る前の給与で決まります。
6月から産休なら1月〜5月分、9月からなら1月〜8月分に賞与を足した額が年収です。
見込みで計算して、少し余裕を残して寄付します。
いつまでに寄付すればよいかは、ふるさと納税はいつまで?の記事で分かります。
Q4. 育休明けの年は、いつから寄付したほうがいいですか?
復職後の給与が確定してきてからが、確実です。
復職した年は、復職後の給与が年収に加わるので、上限が増えます。
年内の給与を見込んで計算し、12月までの間に寄付します。
Q5. 共働きで妻が育休中のとき、上限はどう変わりますか?
夫と妻で、それぞれ別に計算します。
妻は休業前の給与だけで上限が決まり、夫は夫の年収で決まります。
2人の上限を合わせたものが、世帯で使える枠です。
Q6. 医療費控除(出産費用)とふるさと納税は併用できますか?
はい、併用できます。
ただし医療費控除で課税される所得が減るので、ふるさと納税の上限は下がります。
医療費控除を受けるには確定申告が必要で、確定申告をすると、ワンストップ特例の申請は無効になります(国税庁)。
寄付した分も、確定申告書への記入が必要です。
Q7. 育休中にふるさと納税をしてしまいました。どうすればいいですか?
上限を超えた分が、自己負担になるだけです。
返礼品はそのまま受け取れます。
上限内に収まっているかは、今年の給与の総支給額をシミュレーションに入れ直すと分かります。
Q8. 夫の扶養に入る予定ですが、ふるさと納税に影響はありますか?
自分に住民税がかかるなら、ふるさと納税は可能です。
ただし給与収入が110万円前後(2026年度の単身の目安)以下で住民税が非課税になる場合は、控除を受けられません。
まず、自分の年収が税金のかかるラインを超えているかを確かめてください。
Q9. 夫名義で寄付して、決済は妻のカードでもいいですか?
基本的にはできません。
寄付する人と、決済するカードの名義は同じにします。
夫名義で寄付するなら、夫名義のカード(夫名義の家族カードも含む)で決済します。
家族カードで払えるケースと名義の考え方は、家族カードで決済していいかをまとめた記事で、迷わず確かめられます。
さいごに
育休中・産休中のふるさと納税は、年収の数え方さえ間違えなければ、休業中の家計を助けてくれます。
守ることは、育休の手当を足さないことと、上限の8割〜9割に抑えることの2つです。
自分の上限が低い年に、夫の名義で寄付するなら、妻のアカウントで申し込むときの落とし穴をまとめた記事で、控除を逃さない手順を確かめられます。
上限が1万円前後以上ある人は、買い出しが減るおむつや日用品、お米から選ぶと、休業中の不便が減ります。
上限が少ない人は、5,000円以内で1つだけ試す方法もあります。
まずは、源泉徴収票か給与明細を用意して、シミュレーションから始めましょう。
\ 明細を手元に、今年の上限から /







