転出届を出して、郵便の転送も申し込んで、段ボールに荷物を詰めている途中。
ふと、今年のふるさと納税の申請書を、旧住所のまま出していたことを思い出した。
このまま引っ越したら、せっかくの控除が消えてしまうのでしょうか。
何を、どこへ、いつまでに出せば間に合うのかを、作業の合間に一度で知りたいところです。
控除は消えません。
見るのは「1月1日の住民票」と「1月10日の期限」の2つです。
- 年内に住民票を移した(同じ市区町村の中も) → 寄付した自治体ごとに、変更届を翌年1月10日までに
- 1月2日以降に移した → 控除の手続きは要らない
- 1月10日に間に合わない → 全部を確定申告に回せば、控除は受けられる
- 届く前の返礼品 → 届け先の変更は、寄付先の自治体へ直接連絡
自分がどれに当たるか知りたい人は、引っ越しの時期別の早見表へ。
変更届の出し方を知りたい人は、変更届の手順へ。
1月10日を過ぎた人は、確定申告の章へ。
ふるさと納税の住所変更|引っ越しの時期別にやること早見表

引っ越しをしても、ほとんどの人は何もしなくて大丈夫です。
やることがあるのは、年内に住民票を移したワンストップの人だけです。
まずは下の表で、自分の行を探してみてください。
| 住民票を移した日 | ワンストップの申請書を出した人 | 最初から確定申告の人 |
|---|---|---|
| 年内(12月31日まで)・別の市区町村 | 寄付した自治体ごとに変更届(翌年1月10日に届くように) | 変更届は不要。新住所で申告 |
| 年内・同じ市区町村の中 | 控除する自治体は変わらないが、住所が変わるので変更届(翌年1月10日に届くように) | 新住所で申告 |
| 翌年1月2日以降 | 手続きなし(1月1日は旧住所のまま) | 手続きなし(1月1日の住所欄は旧住所) |
| 1月10日に変更届が届かなかった | 全部を確定申告に回す | ー |
見るのは、この2つだけ
- 寄付した翌年の1月1日に、住民票がどこにあるか
- 変更届が、翌年1月10日までに自治体へ届いているか
基準は「1月1日の住民票」と「1月10日に届くか」
当サイトの見立てでは、迷う原因は「引っ越した日」で考えてしまうことにあります。
見るべきは、寄付した翌年の1月1日に住民票がどこにあるかです。
住民税は、毎年1月1日に住んでいる市区町村が1年分をまとめて計算します。
ふるさと納税の控除も、その市区町村の住民税から引かれます。
もう1つの基準が、1月10日です。
寄付先の自治体は、1月10日までに届いた内容をもとに、あなたの住む市区町村へ寄付の知らせを送ります。
ここに新しい住所が間に合えば、ワンストップのまま控除が受けられます。
年内に引っ越した場合は変更届が必要
11月や12月の転勤・住み替えで、年内に住民票を移したなら、同じ市区町村の中でも変更届が要ります。
申請書に書いた旧住所のままだと、寄付の知らせが前の市区町村へ届いてしまうからです。
出し先は、申請書を出した自治体のすべて。
手順は次の章でまとめています。
1月2日以降の引っ越しは手続きなし
年が明けてから住民票を移した人は、控除のために出すものはありません。
1月1日の時点では旧住所に住んでいたので、申請書の住所はそのまま正しいからです。
1月2日から10日の間に移した場合も同じで、変更届は要りません。
控除は、旧住所の市区町村の住民税から1年分引かれます。
同じ市区町村の中の引っ越し
同じ市の中で部屋を移っただけなら、控除する自治体は変わりません。
ただし、申請書に書いた住所は変わるので、変更届は出しておきます。
届けの様式は、市区町村をまたぐかどうかで分けていないためです。
もう1つ気になるのは、届く前の返礼品の届け先のほうです。
こちらは返礼品の章で扱います。
ふるさと納税の住所変更届|何を・どこへ・1月10日まで

変更届は、出す先が1か所ではないのがいちばんの落とし穴です。
変更届は、申請書を出した自治体ごとに1枚ずつ、翌年1月10日に届くように出します。
5つの自治体へ申請書を出したなら、変更届も5枚。
次の3つの手順で、出し忘れを防げます。
出す前に確かめること
- 申請書を出した自治体の数
- 新しい住所への住民票の異動日(年内かどうか)
- 1月10日に届く日程での発送
①寄付した自治体を漏れなく洗い出す
最初の作業は、今年申請書を出した自治体を全部書き出すこと。
思い出せないときは、楽天の購入履歴、届いた寄附金受領証明書、申請書の控えの3つを順に見ると見つかります。
下の表を写して自治体ごとに埋めていけば、どこまで済んだかが一目で分かるはずです。
| 自治体 | 寄付日 | 申請書を出したか | 変更届を出した日 | 返礼品は届いたか | 定期便か |
|---|---|---|---|---|---|
| (1件目) | はい/いいえ | はい/まだ | はい/いいえ | ||
| (2件目) | はい/いいえ | はい/まだ | はい/いいえ | ||
| (3件目) | はい/いいえ | はい/まだ | はい/いいえ |
「申請書を出したか」が「はい」の自治体だけが、変更届の出し先です。
「返礼品は届いたか」が「まだ」の自治体には、届け先の連絡も要ります。
②変更届を書いて自治体ごとに出す
変更届の正式な名前は「寄附金税額控除に係る申告特例申請事項変更届出書」です。
長いので、この記事では「変更届」と呼んでいます。
新しい住所を書いて、申請書を出した自治体ごとに1枚ずつ出しましょう。
※電話番号が変わっただけなら、変更届は要りません。
③1月10日に届くように送る
期限は「1月10日に出す」ではなく、「1月10日に自治体へ届いている」です。
自治体は1月11日から、住んでいる市区町村へ寄付の知らせを作り始めます。
多くの案内が「1月10日必着」と書いているのはこのためです。
年末年始は郵便が遅れやすいので、引っ越しが決まった時点で出しておくと安心でしょう。
オンラインで出せる自治体もある
一部の自治体では、マイナンバーカードを使ってオンラインで住所の変更ができます。
使えるのは、ふるまどなどの申請サービスで「変更可能」と表示された寄付の分だけです。
表示が出ない自治体は、紙の変更届を郵送します。
変更届と一緒に、申請書そのものを出し忘れていた寄付が見つかることもあります。
申請書の出し忘れに気づいた人は、今から間に合うかを状況別にこちらで確かめられます。
ふるさと納税の住所変更が1月10日以降なら確定申告へ

1月10日を過ぎてから気づいても、あきらめる必要はありません。
1月10日を過ぎても、確定申告をすれば控除は受けられます。
ただし、ワンストップで出した分も含めて全部を申告します。
確定申告の締切は、毎年3月15日が目安です。
2026年に寄付した分なら、申告は2027年の春です。
1月10日を過ぎたら全部を確定申告に回す
変更届が間に合わなかったら、今年の寄付は全部、確定申告に回しましょう。
確定申告をすると、ワンストップで出した申請書は効かなくなります。
「間に合わなかった1件だけ申告する」ことはできないので、寄付した自治体の分をすべて申告書に書いてください。
①の表を作っておけば、ここでの書き漏れも防げます。
最初から確定申告の人は変更届が要らない
6つ以上の自治体に寄付した人や、医療費控除などで確定申告をする人は、最初から確定申告で控除を受けます。
こうした人は、変更届を出す必要がありません。
確定申告のときに、新しい住所で申告すれば済みます。
申告書の住所欄は2つ(提出日と1月1日)
引っ越した年の確定申告では、住所を書く欄が2つあります。
| 欄 | 書く住所 |
|---|---|
| 住所 | 申告書を出す日の住所 |
| 令和9年1月1日の住所 | 2026年に寄付した人は、2027年1月1日に住民票があった住所(提出日と違うときは必ず書く) |
たとえば、12月に引っ越して2月に申告するなら、どちらの欄も新しい住所です。
1月20日に引っ越したなら、「令和9年1月1日の住所」の欄は旧住所になります。
確定申告に入れ忘れたときは更正の請求
ワンストップのつもりで、確定申告に寄付を入れ忘れてしまった。
そんなときも、まだ取り戻す道があります。
出したあとの申告書を直す「更正の請求」をすれば、控除を受けられる場合があります。
気づいた時点で動くことが、いちばんの近道です。
引っ越しの年もふるさと納税は寄付してよい

「引っ越しの年は、寄付を控えたほうがいいのでは」と迷う人もいるでしょう。
引っ越しの年でも、寄付してかまいません。
上限額は所得で決まり、住所で決まるものではありません。
気をつけるのは、申し込むときの住所だけです。
上限額は所得で決まる
控除の上限額は、寄付した年(1〜12月)の所得で決まります。
住む市区町村が変わっても、上限額の考え方は同じです。
去年と収入が大きく変わらないなら、いつもの寄付額の目安で選んでかまいません。
住民票を移してから新住所で申し込む
申し込むときの住所は、寄付した翌年の1月1日に住民票がある住所です。
年内に引っ越すなら、住民票を移してから、新しい住所で申し込むのがいちばん手間がかかりません。
移す前に旧住所で申し込んだ分は、引っ越したあとに変更届を出せば大丈夫です。
今年の控除に入るのは12月31日までの寄付
今年の枠を使えるのは、12月31日までに寄付した分です。
引っ越しの片付けが落ち着く頃には、年末が目の前ということもあります。
新しい住所で申し込める状態になったら、残りの枠を早めに使い切っておきましょう。
残りの枠を年内に使い切りたい人は、決済ごとの締切と最終日の流れをこちらで確かめられます。
返礼品の届け先は寄付した自治体へ連絡

控除の手続きと別に、もう1つ忘れやすいのが返礼品の届け先です。
届く前の返礼品は、寄付先の自治体に届け先の変更を頼みます。
サイトの登録住所を新しくしても、申し込み済みの分の届け先まで変わるとは限りません。
まだ届いていない分は、自治体へ直接伝えるのが確実です。
楽天の登録住所を新居に変えてから寄付する
これから寄付する分は、先に楽天の会員情報の住所を新居に変えておきましょう。
申込の画面に出る住所が新しくなるので、届け先の書き間違いを防げます。
届く前の返礼品・定期便は自治体に連絡
まだ届いていない返礼品は、寄付先の自治体に連絡して届け先を変えてもらいます。
発送の前なら、新しい住所に変えてもらえることがあります。
定期便は、残りの回がすべて旧住所へ届いてしまう前に伝えるのが大事です。
①の表の「返礼品は届いたか」が「まだ」の行を見ながら、順に連絡していきましょう。
新居で受け取るなら、家電と日用品から
新居で最初に届く返礼品は、新しい暮らしの準備をそのまま手伝ってくれます。
段ボールを片付けた部屋に、新しい家電が1台届く。
トイレットペーパーがまとめて届けば、引っ越した週に買い出しへ走らずに済みます。
新居の住所で申し込めば、届いた日からすぐ使えるのがうれしいところです。
新居で使う家電を、寄付額の帯と評価で比べて選びたい人は、こちらのランキングで1台を決められます。
引っ越し直後の日用品をまとめて届けたい人は、1万円で何ロール届くかを比べたこちらで、量の多い品を選べます。
ふるさと納税の住所変更 よくある質問

引っ越しとふるさと納税で、よく聞かれる質問をまとめました。
自分の時期に近いものから読んでください。
Q1. 住所変更をしないとどうなる?
年内に引っ越したのに何もしないと、控除が受けられないおそれがあります。
1月10日を過ぎてしまったら、今年の寄付を全部、確定申告に回してください。
やり方は確定申告の章にあります。
Q2. 年明けすぐ(1月2日〜10日)に引っ越したら?
手続きは要りません。
1月1日の時点で住民票が旧住所にあるので、申請書の住所はそのままで正しいからです。
一方、1月1日までに住民票を移した場合は年内と同じ扱いになり、1月10日までの変更届が要ります。
Q3. 申請書を出す前に引っ越したら?
寄付した翌年の1月1日に住民票がある住所で、申請書を書いてください。
年内に住民票を移したなら、新しい住所で書けば、あとから変更届を出す手間はかかりません。
Q4. 4月に転居したら住民税はどうなる?
その年の控除は、1月1日に住んでいた市区町村が1年分を引きます。
4月に引っ越しても、控除の途中で自治体が切り替わることはありません。
引っ越した年に寄付する分からは、新しい住所で申し込みます。
さいごに
ふるさと納税の住所変更で見るのは、1月1日の住民票と、1月10日の期限の2つだけです。
- 年内に住民票を移したワンストップの人 → 寄付した自治体ごとに変更届を1月10日までに
- 1月2日以降に移した人 → 手続きなし
- 1月10日に間に合わなかった人 → 全部を確定申告へ
1月10日を過ぎても、確定申告に回せば控除は受けられます。
手順はこれだけなので、段ボールの合間に①の表を埋めるところから始めてみてください。
新居で最初に届けたい品を探すなら、家電と日用品のランキングから選べます。
新しい住所で申し込めば、今年の枠も、新しい暮らしの準備に使えます。
ワンストップと確定申告の違いや上限額の考え方を、最初から整理したい人はこちらで確かめられます。
2026年10月28日(本記事の調査日)時点の情報です。
- 総務省「寄附金税額控除に係る申告特例申請事項変更届出書」(様式)
- 総務省「ふるさと納税の流れ」
- 総務省「個人住民税」
- 国税庁 タックスアンサー No.1155「ふるさと納税(寄附金控除)」
- 国税庁「確定申告書等の作成の手引き」







